IFAへの転職は広い意味での金融業界への転職と違い、情報量が少なく何から初めて良いかわからないという方もいらっしゃるかと思います。
以下の記事(「金融業界からの転職!いかに転職エージェントを使いこなすか」)では転職エージェントの特徴等について紹介しましたが、多くの転職希望者がその転職エージェントと知り合うきっかけは転職サイトかと思います。
このコラムでは金融業界から転職を検討するにあたって参考にしていただくべく転職サイトの特徴等についてまとめてみました。
転職サイトとは
転職サイトとは?
転職サイトは求人情報が集合しているウェブサイトを指します。
大まかに類型化しますと、
①直接募集をしている企業の求人を中心に、転職エージェントが持つ求人も併せて掲載しているケース
②転職エージェント求人を中心に、直接募集をしている企業の求人も併せて掲載しているケース
③大手の転職エージェントが自社の転職サイトを持つケース
という3つのケースに分かれるようです。
転職サイトの歴史
転職サイトが出現する前は、転職希望者は公共職業安定所(ハローワーク)、個人的なツテの他、新聞の求人欄、求人専門誌等で仕事を探すのが主な手段でした。また転職エージェントは1999年の改正職業安定法による規制緩和以前は敷居が高い存在でした。
転職サイトはインターネットの普及と共に求人専門誌の電子化という位置づけで発展してきました。2000年代前半には転職サイトにスカウト機能が実装され、転職エージェントも参加可能なサイトも増えました。さらに転職が一般化する社会情勢の変化もあり、現在ではさまざまな種類の転職サイトが存在します。
転職サイトの主な類型
転職活動には転職エージェントと転職サイト双方を活用するのが必須です。この双方を使いこなすことが転職成功の鍵となりますが、実際には転職サイトに登録すると転職エージェントの接点が生まれるので自然に双方を使いこなすことになります。
以下の通り、上述の類型別に代表的な転職サイトを整理します。
①直接募集をしている企業を中心に転職エージェント求人も掲載
これらは全業種に渡る転職案件が掲載されているいわば総合的な転職サイトです。これらはターゲット層は若年向けが中心と言われます。ただ、ビズリーチは高年収の求人案件が中心であり「ハイクラス」向け転職サイトと呼ばれます。
- リクナビNEXT(株式会社リクルートが運営)
- doda(パーソルキャリア株式会社が運営)
- マイナビ転職(株式会社マイナビが運営)
- ビズリーチ(株式会社ビズリーチが運営)
②転職エージェント求人を中心に直接募集をしている企業の求人も掲載
これらは転職エージェント求人を中心に直接募集をしている企業の求人も掲載している転職サイトです。①に比べるとどちらかと言えば、年収が高めの求人案件が多く「ハイクラス」向け転職サイトなどと呼ばれる場合もあります。
- 日経転職板(株式会社日経HRが運営)
- リクルートダイレクトスカウト(株式会社リクルートが運営)
③大手転職エージェント会社が自社の転職サイトを持つケース
大手の転職エージェントが自社で転職サイトを持っているケースです。株式会社ジェイエイシーリクルートメントは東証プライム上場企業であり全業種をカバーする大手の一方、株式会社コトラは金融業界に強みを持つ金融専門エージェントです。また、アドバイザーナビ株式会社はIFA専門の転職支援サイトのほか、資産運用アドバイザー紹介サービス、IFAプラットフォーム、IFA営業支援サービス等を運営する企業です。
- ジェイエイシーリクルートメント(株式会社ジェイエイシーリクルートメントが運営)
- コトラ(株式会社コトラが運営)
- IFA転職(アドバイザーナビ株式会社が運営)
金融業界への転職に適したお勧め転職サイト5選
筆者が実際に使ってみたサイトを含め以下のような転職サイトが金融業界への転職に適していると考えられます。なお、筆者は、「IFA転職」以外の全てのサイトについて金融業界への転職検討に限って利用経験があり、その経験に基づいてコメントしています。よって少々辛口の使用感のコメントを含みますがあくまで個人的な意見ですのでご了承願います。
日経転職版
日本経済新聞グループの日経HRが運営する転職エージェント求人が中心の転職サイトです。金融業界の求人は概ね1,000万円以上のハイクラスかつ一流・有名企業の求人が多く、そのほとんどが転職エージェントが取り扱っている求人という印象でUIを含めて満足度が高いサイトでした。
若干気になる点は「一度応募した求人に何回も応募できてしまう」仕様であり、それを知らず誤って応募したことで求人を掲載するエージェントから苦情めいた返信が来たことがありました。ただこの仕様のおかげで1度目は筆者の応募に気づかなかった転職エージェントから、2度目に応募した際は連絡が来て企業の面接に進むことができましたので「結果オーライ」でした。
doda
人材関連業界では最大手クラスのパーソルキャリア株式会社が運営する総合転職サイトです。幅広い地域・職種の求人にコミットできることが長所です。また企業へのダイレクトの応募に加えてパーソルの転職エージェントが保有する求人案件への応募も可能となっています。いわゆる優良な求人は大抵パーソルの転職エージェントが取り扱う案件でした。
パーソルの転職エージェントは、対応がシステマティックな方が多い印象でしたので転職エージェントとあまり密接な付き合いをしたくない方にはおすすめかと思います。
IFA転職
アドバイザーナビ株式会社が運営するIFA転職サイトです。同社はIFA専門の転職支援サイトのほか、資産運用アドバイザー紹介サービス、IFAプラットフォーム、IFA営業支援サービスを運営する企業です。
リクルートダイレクトスカウト
人材関連業界最大手の株式会社リクルートが運営する転職エージェント求人が中心の転職サイトです。転職者から応募できるのは転職エージェント求人のみで、企業直接の求人は自分からは応募できない仕様のようです。閲覧できる求人が転職エージェント求人のせいか求人案件の重複が多いという印象でした。ただ、ある転職エージェントで門前払いされた求人が別の転職エージェントでは紹介が可能とされるケースもあって、やはり「結果オーライ」ということもあり、さして不便は感じませんでした。
ビズリーチ
「ダイレクトリクルーティング」という人材採用手法を日本に根づかせたといわれる有名転職サイトです。最大の特徴はこのサイトを利用する転職希望者が費用を支払うことです。一方、「公募」といわれる限られた求人については求人情報の閲覧も応募も可能です。企業への直接応募が可能な求人案件が多いサイトであり、自分のレジュメへの過去のアクセス数が表示されるため自分がどれだけ注目される人材かも確認でき、非常にお世話になった転職サイトです。
なお、金融業界に限っては転職エージェントが扱っている案件が多い印象でした。あくまで金融業界に限ってですが、一部の転職エージェントが掲載している複数の求人案件が他の転職サイトに載っている求人案件と同一であったこともあり少々お得感に欠ける印象も感じました。また、求人にはツークリックでエントリーできるスピーディーさが気に入っていましたが、反面誤って応募してしまうこともありますので注意が必要です。
まとめ
以上、転職サイトの概観と金融業界への転職に筆者おすすめの転職サイトをご紹介しました。辛口コメントと取られる意見も含まれますがあくまで筆者個人の意見ですのでご了承願います。
転職が一般的となったいま、現職での働き方や将来のキャリアプランに不安を感じている人は少なくないでしょう。ただ、同僚や上司には相談しづらく、一人で考えているケースが多いと思います。
そんな時はプロである転職エージェントに相談してみましょう。
\ IFAへの転職を検討している方必見 /