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個人事業主としてIFA法人に所属する際の注意点とは?

IFA法人に所属するには正社員として入社する以外に、個人事業主の立場で業務委託契約を結んでIFA法人に所属する方法があります。本コラムではそのポイントや注意点をご紹介します。

目次

IFAに所属するための2つの形態

まずは個人事業主としてIFA法人で働くことを考える前にIFA法人に所属する方法を整理しましょう。ひとつは社員として働くこと。もうひとつは個人事業主として業務委託で働くことです。
なお、アドバイザーナビ株式会社が実施した「現役IFA218名に対するアンケート結果について 2023年度版」によると、IFA法人に所属する社員と業務委託の比率は、社員(雇用契約)が44%、業務委託が56%でした。

「所属IFA法人との契約形態」

出典:アドバイザーナビ株式会社が運営する「IFA転職」より

社員として働く(正社員・契約社員)

IFA法人の社員として会社と雇用契約を結び正社員または契約社員として働くするパターンです。
メリットとしては、毎月の固定給や賞与があることや、労働保険や社会保険が会社負担になることがあります。また、企業によっては福利厚生などが充実している企業もあるでしょう。
一方で、これらの固定費が発生するため、正社員としてIFA法人に所属すると、業務委託としてIFA法人に所属した場合と比べると、獲得手数料に対してのインセンティブ率が相対的に低くなります。

業務委託で働く(個人事業主)

IFA法人と業務委託契約(委任契約)を結ぶ働き方です。
業務委託の場合は契約内容にも寄りますが、給与形態は完全歩合給(実績報酬制)が多いとされます。つまり社員のように固定給等といった「固定費」が無い代わりに、契約を獲得した場合にIFA法人から支払われるインセンティブ率が相対的に高くなるという特徴があります。

転職にあたって気になる年収については、以下の記事(「そこが知りたい!IFAの年収はどれくらい期待できるのか?」)をご覧ください。

なお、証券外務員資格は取得必須ですので証券会社等に勤務されておらず資格を取得していない方は業務委託契約(委任契約)を結ぶまでに取得することが必要です。証券外務員資格に関する詳細については以下の記事(「IFAになるためにどんな資格が必要?」)をご覧ください

個人事業主とは?

個人事業主とは株式会社や合同会社等といった法人を設立せずに、文字通り個人で事業を営む人をいいます。一般に個人事業主とは、自営業者(法人を経営する人と個人事業主の一般的な総称)のうち税務当局に開業届を提出し個人で事業を行う人を指す税法上の区分とされます。

個人事業主のメリット・デメリット

業務委託でIFA法人に所属する場合は個人事業主となります。そのメリットとデメリットは以下のことが考えられます。

個人事業主のメリット

メリットを表す端的な言葉は「自由」です。なお、アドバイザーナビ株式会社が実施した「現役IFA218名に対するアンケート結果について 2023年度版」によると、IFAになるときの最重視ポイントとして最も多かった回答は「自由さ」で、約半分を占めました。

「IFAになるときの最重視ポイント」

出典:アドバイザーナビ株式会社が運営する「IFA転職」より

働く場所や時間が自分の自由

働く時間や場所の制約を受けず、自分で自由に決められるのは個人事業主のメリットです。自分のペースで働けるため、介護や育児などで時間が取れない人にも向いています。さらにお客さまと接しない日は在宅で仕事をしたりと働く場所も選べます。

人間関係に悩まされない

個人事業主は基本的に一人で仕事を行いますので会社員と違い人間関係に悩まされにくいと考えられます。自分自身が雇用主ですので意見も言いやすく一緒に働く人も状況によっては自分で選ぶことができます。よって気が合わない人と無理をして仕事をする機会が少なくなり、人間関係によるストレスは少なくなるでしょう。

収入が青天井

個人事業主には収入に限界がありません。自分の努力次第でいくらでも収入を伸ばせる、まさに青天井です。会社勤めであれば給料テーブルなりが決まっていますが、個人事業主は自分が雇用主ですので仕事をすればするほど収入が増えます。

定年がない

個人事業主ですので定年がなく自分が働きたいだけ仕事を続けられることもメリットです。老後も収入を得る手段があり、かつ、老後の生活を充実したものとすることができるでしょう。

個人事業主のデメリット

サラリーマンとは異なる働き方ですので自分の仕事感にフィットするかよく吟味するのが良いでしょう。

収入が不安定

多くの個人事業主は会社員のように月の決まった日給料を得ることがないので収入が安定しません。売上が大きく落ち込むときもあり場合によっては困窮する可能性もあります。

全て自分で決めて行動する必要がある

会社勤めであれば分業されている管理系の業務もすべて自分がする必要があります。

社会保障が限られる

例えば社会保険では年金は国民年金で健康保険は国民健康保険であり、サラリーマンが加入する厚生年金保険や健康保険組合や協会けんぽ等に比べて保障の充実度は低いものとなっています。生活面でのリスクは別の保険でカバーする必要もありそうです。

個人事業主としてIFAになるには

現時点でサラリーマンとして勤務している場合は、退職する前に十分に考え準備をすることが望ましいと言えます。なぜならIFA法人で働くとしても個人事業主として業務委託で働く場合、メリットも多いですが特に上述の通り多くのIFA法人が完全歩合給のために生活が成り立たなくなる可能性もあるためです。

自己分析を行い収支計画を立てる

この段階が最も大切な期間です。
なぜ自分はIFAになりたいのか?IFAになるとしても雇用契約か業務委託契約か?個人事業主としてのデメリットを受け入れられるのか?自分自身の営業力は独立してやっていけるものなのか?すでに信頼を勝ち得ているお客さまをもっているか?万が一当面収入が無くても生活が可能なぐらい蓄えがあるか?などを徹底的に自己分析します。

そして並行して個人事業主としてやっていく決断が出来たら収支計画を立てます。サラリーマンと違いいくらIFA法人に所属するといっても個人事業主ですので全面的に会社に頼ることが出来ません。お客さまのライフプランを立てる練習と思って慎重に決して楽観せずに保守的に3年、5年程度の収支計画やライフプランを立てていきます。

IFA法人をサーチしてIFA法人と接触する

自己分析を行い収支計画等を立てることができてIFA法人に個人事業主として所属することを決断できたら、IFA法人をサーチしてIFA法人と接触します。また昨今では転職エージェントもIFAの転職案件を取り扱っているようですので併せて接触します。
IFA法人にはさまざまな特色があります。サーチするにあたって以下の記事(「IFA法人とはどんな組織?」)や、

以下の記事(「IFA法人大手10社をセレクト!その特徴とは?」)を参考にするのも良いでしょう。


IFA法人と接触して諸条件を詰めて十分に納得しましたら契約を結びます。

勤務する会社を円満退職・IFA法人に入社する

金融業界は広いようで非常に狭い世界です。引き継ぎをしっかりと行い特にお客さまに対してマイナスの評判が伝わるようなことが無いように円満退職が望ましいです。また退職前には是非とも残った有給休暇を消化しきることをおすすめします。長い仕事人生で気分をリフレッシュする良い機会です。

まとめ

このコラムでは個人事業主としてIFA法人に所属する際の注意点を解説しました。社員か個人事業主か、ご自身の適性をよく見極めてIFAへの転職を考えていただきたく思います。

もしIFAへの転職について悩んだ場合は、IFAに特化した転職エージェントに相談してみると良いでしょう。

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