一般に、証券会社の営業マンは営業力が高いビジネスマンと考えられています。
では証券マンはどのような転職先が考えられるのでしょうか。このコラムでは証券マンの強みを活かす転職先について解説します。
証券マンの「強み」については以下の記事(「証券会社からの転職!証券マンの強みと弱みとは?」)を参考にしてください。
証券マンからの転職先7選
証券会社、とりわけ営業マンの強みを活かす転職先には以下のような業界が考えられます。
1.他の証券会社
「また証券会社の仕事って・・・」と考える前に自身が転職をする理由を一度考えることも必要です。転職理由が人間関係、給与だとすると、有力な選択肢となります。企業が求めるのは「即戦力」です。一方で、自分自身も転職後に業界や顧客を研究する時間的な負担も最小限となります。仕事は好きだけれど待遇だけ変えたいと考える方には有力な選択肢となります。
2.銀行
銀行業務は、「お客さまの資産を預かり運用する」という意味では証券会社と近いと考えられます。個人向けの金融商品販売、専門職となりますが資産運用に係る業務の場合は、特に証券会社での経験を特に活かすことができるでしょう。
3.コンサルティング会社
コンサルティング会社のコア業務は、企業の問題を「見える化」して問題解決に導くことです。証券会社の営業マンが日々行っている金融商品の販売もお客さまのライフイベントに応じてヒアリングを重ねより良いライフプランを提案し、その目標に合った金融商品を提案することです。ヒアリングを重ね問題解決に導くという意味で、形は違いますが大枠は同じことです。
4.M&A仲介会社
M&A仲介会社の業務は、譲渡企業と譲受企業の間で、法務・財務・税務等様々な角度に照らしアドバイスや条件交渉をするというマッチングのサポートがメインです。金融・法務・財務・税務等の幅広い知識が求められる一方で、合併や事業譲渡というセンシティブなビジネスだけに証券会社で培ったコミュニケーション力を存分に活かせるでしょう。
5.不動産会社
一般に「住宅購入は人生で最大の買い物」と言われます。数百万円・数千万円という金融商品を日々取り扱う証券会社の営業マンは、お客さまとの信頼関係を構築する術を知っています。というのは不動産の売却・購入は商品が高額なこともあり即断即決することは少なく、間に入る営業マンの言動ひとつでビジネスが良い方にも悪い方にも転がる可能性があるからです。コミュニケーション力に長けた証券会社にはうってつけと思われます。
6.アセットマネジメント会社
この業種は、営業マンには馴染みが深い公募もしくは私募の投資信託の運用や、公的・私的年金の運用に係る投資顧問業を行っています。
大手証券グループ傘下には証券出身の人材が出向者・転職者として勤務しています。例えば、投資信託を運用するアセットマネジメント会社で国内大手と言われる7社のうち、
- 野村アセットマネジメント(野村グループ系)
- 大和アセットマネジメント(大和証券グループ系)
の2つは大手証券グループに属しています。
アセットマネジメント会社の業務はあまり知られていませんが、証券マンであればその業務経験からアナリストやポートフォリオマネージャー(ファンドマネージャー)といった運用部門、リレーションシップマネージャー(マーケター)やホールセラーといった営業部門など幅広く従事できるチャンスがあります。
ただ、アセットマネジメント会社は特に大手では金融以外の全業種を含めてトップクラスの高給を出す会社が多い一方で、大手の会社でも社員数が1,000名前後といった少数精鋭の企業が多いため入社はかなりの難関です。
7.IFA
IFAが取り扱う商品と証券会社の営業マンが取り扱う商品は重複しており即戦力が期待できます。IFAについては以下の記事(「昨今注目度が高まるIFA、その職業としての魅力をご紹介します!」)等を参考にして頂ければと思いますが、ここではダイジェストでその魅力を列挙します。
IFAの魅力1 長期視点での資産運用のパートナー
IFAは法人に所属するIFAであっても基本的には転勤が無くお客さまを一生涯担当することが一般的です。
よってIFAはお客さまの資産運用について一生涯のパートナーとして並走することが可能です。長期視点でお客さまのライフステージに応じた資産運用のアドバイスを提供することができるでしょう。お客さまと長期的なお付き合いが出来ればお客さまとの信頼関係は強固になり、さらにはそのお子さまやお孫さまの世代までお付き合いが生まれていく可能性もあります。
IFAは働く側としても一生涯、一ライフステージを超えたお客さまの家族全体とのお付き合いができるというわけです。
IFAの魅力2 金融商品仲介業者ならではの豊富な商品ラインナップ
IFAは金融商品仲介業者であることが特徴でありメリットと言えます。金融商品仲介業者は複数の証券会社に所属(業務委託契約)することで、その複数の証券会社が販売する商品をお客さまに紹介することが可能です。それにより、一つの証券会社等に縛られない株式や債券、ラップ、投資信託、保険等の数多くの金融商品の中からお客さまにフィットした商品をご紹介できるという強みがあります。
IFAの魅力3 お客さまのニーズにマッチした提案ができる可能性
一般にIFAはあくまで金融商品仲介業者であり独立かつ中立な立場であることから、自社のノルマを超えてお客さまに寄り添いニーズにマッチした商品をご提案できるようです。
転職における証券会社マンのライバル像とは?
上記のように証券マンの考えうる転職先を列挙しましたが、証券マンにとって転職におけるライバルというのはどのような属性の求職者になるのでしょうか。
昨今の転職ブームかつコロナ禍が一段落していると見られる状況の中、求人数は多くなっています。一方で、転職希望者の数も多くなっていると言われます。つまりライバルが多くなっているということです。ここでは転職先のポジションを奪い合うライバル像を列挙します。
証券マン
なんと言っても同業種である証券マンが最大のライバルです。特に証券マンは数字でその技量を測られる面が大きいですので、その求職先の職種が王道の営業であるなら株式・債券・投信等の商品ごとの数字の優劣が最大の評価対象と思われます。もし数字にそれほど自信が無いと感じるようでしたら、それをカバーするようなご自身の魅力をしっかりと履歴書や職務経歴書に明記し、面接に進むことに備えてしっかりとアピールできるように整理することを心がけましょう。
銀行員
銀行員も証券マンのライバルです。特に企業における財務等の管理系業務を志望する際は、同じく数字に強いと思われる銀行員の方が安心感を呼び込みやすいこともあり、彼らを上回るようなアピール材料が欲しいところです。ただ営業スキルが最も求められる他の証券会社や不動産会社の営業職やIFA等では証券会社の営業マンの方がイメージ的にも優位にあると思われます。
まとめ
以上、証券会社からの転職先をご紹介しました。
実際に転職を考えたときに、毎日忙しい証券マンが業務と並行に転職活動を進めるのは、かなり難易度が高いのではないでしょうか。その場合は、転職エージェントに相談することをおすすめします。
希望に合った求人の紹介はもちろん、履歴書・職務経歴書の添削や面接の日程調整、面接対策などさまざまなサポートが受けられます。これらのサービスが無料で受けれるので、気軽に相談してみると良いでしょう。
アドバイザーナビ株式会社は金融業界に特化した転職エージェントです。
野村證券出身者が立ち上げた会社で、転職エージェント全員が大手証券会社出身であることが特徴です。証券業界の動向や特有の事情などにも理解があるので、ストレスなく相談することができるでしょう。
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